とあるサイトでアップしている、アニメ作品ごとに気づいたことを並べて書いていく
「○○のトピックス」を転載します。
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気にかかるアニメコンテンツについて、そのトピックスをピックアップして語ってみます。
まずは、1998年4月から2000年3月までNHK BS2で放送された「カードキャプターさくら」について。
○春の花である桜を名前にしている主人公の さくらちゃんの誕生日は(設定上ですが)4月1日。
○2004年4月より再放送を行うことが決まったとのこと。2004/4/10よりNHK教育 土 18:30から…1999年4月からNHK教育で放送したときと同じ放送枠です。
○さくらちゃんや小狼くんが分からないという方へ、
最近週刊少年マガジンに「ツバサ〜RESERVoir CHRoNiCLE〜」が連載されていますので、そちらを参照されたし。(よけい分からなくなるかも)
○消防署などにある火災予防の看板に描かれていたものなんですが…軽井沢とはいえ、記念撮影しますかねぇ。
http://member.cyberstation.ne.jp/mmb/MBWFREES/JR1178432607/SAKURA.HTML
○放映開始した当時はそれほどの注目度ではなかったのですし、NHKとしても同時期に放送を開始したNHK教育で放送したコレクターユイの方に力を入れていたのは、NHKの春の新番組紹介番組からも想像できます。しかし、番宣用のポスターが尋常ではない注目度を集め、普通ならNHK局内向けに有償で頒布される(らしい)ノベルティーである番宣用テレホンカードが提供されなかったという話があるくらい、想定以上の盛り上がりをみせたらしい。
○放送枠であるBSアニメ劇場でのハガキの数は、それまでの作品をかなり上回り、後半のアニメのハガキ紹介の時間を短くするくらいだったらしい。
○2ちゃんねるで、確かこの作品のスレッドができていたんじゃなかったっけ?そりゃともかく、1998年9月22日の放送話のほぼ本編の終わり頃に、音声がとぎれるという放送事故があった。しかし、その放送事故にいろんな憶測が電子掲示板で書き込まれるという状況だったことをあとから知り、この作品の盛り上がりにその後頭を抱えることとなった。
○本来1年(35話程度)で作られる話なので、夏頃にはオチに向けたストーリーになるはずなのに、どうもそういったストーリーにならず、秋にはアニメオリジナルキャラまで登場したとのこと。そのころには、ビデオをリリースしていたバンダイビジュアルの広告にさらにシリーズが続くことを示す文が書き込まれていたようで…かなり早い時期に延長が決まったらしい。
○NHKの作品だけあって、キャラクター商品展開は子供向けという意味ではあまりうまくいかなかったらしい。中国四国地区でカードキャプターさくらカレーなるものが発売されるという日経産業新聞の記事を見たが、大都市圏で発売されなかったらしく、私は結局見ることがなかった。
結構スーパーの食玩コーナーなどで置かれ続けていたが、売れているような感じはしなかった。
ちょうどこの作品と同時期に「おじゃる丸」や「たんご三兄弟」があったが、こちらもあまり成功したとは言い難いことはご存じの通り。
しかし「大きなお友達」向けのグッズは、かなり売り上げを伸ばしていたようではある。
○アニメージュという老舗のアニメ誌の表紙で、風の谷のナウシカと同じ最高回数登場したのが、このカードキャプターさくら。
○NHK教育でBS2の1年遅れで放送されたが、最初の年は土18:30。当時は子供向け番組の激戦ともいえる時間枠での参入で、それまである程度視聴率をとっていたテレ朝のアニメ(神風怪盗ジャンヌ)をかなり大変な目に遭わせたらしい。翌年は、NHK総合 週刊こどもニュースの移動とセットで日18:00というちびまる子ちゃんと同枠への移動となり、見事にちびまる子ちゃんの視聴率を数%低下させたらしい。(BSで1度放送しているのに…)
なお、NHKハイビジョンでもこの作品は放送され、ちょうどBSデジタル放送への端境期だったこともあり、実用化試験放送の最後及び本放送の最初の連続もののアニメ作品となる。実は、通常の画面の大きさより少し大きめの画面で作られていて、ハイビジョンでの放送を前提としていたことがうかがえる。
○NHK年鑑では、BS2での放送時にはほとんど作品名は語られることがなく、その後の国際見本市の記事にMIPやNAPTEで海外放送機関から高い関心が寄せられたことが書かれていた。
海外での放映では、かなり設定上の変更が迫られるのは…作品をご存じの方なら納得するはず。
○NHKの作品に関連する曲などを民放でCMするのはかなり苦労するもののようです。この作品のオープニング・エンディング曲のCMは、結局坂本真綾さんが歌った「プラチナ」のみ。
しかし、1999年及び2000年に制作した劇場版は、そういった縛りがないので、夏休み前にかなりたくさんCMを見かけましたねぇ。(NEP21(現NEP)は制作参加しているが、NHKは参加していないから)
○ちょうどこの作品が出ていた頃は、セルDVDがようやく店頭に並び始めていた時期だったはず。結構売れ筋だったようでして、DVDコーナーが淡いピンク色に見えていたような記憶がある。
○1999年の劇場版は、かなり長いこと拡大興行をしていたようでして、8月公開ですべての興行が終了したのが翌年1月。そのおかげで、冬の帰省のついでにある小さな映画館で見ることができましたが…子供より連れ添っている親の方が真剣に見ているというのは、なんだかなぁ。
○NHK教育での放送は、1999年12月になんとか放送を終えましたが、その時BS2にはなかった30秒の映像がついていたために、その後「録り逃した」という叫びのような書き込みをたくさん見かけました。(まあ、その後ベストセレクションを3月まで放送して、そこでも流したから事なきを得ましたが)
○そういえば、ちょうどNHKで放送された頃及びそのあとに、明治生命が調査・公表している子供の名前のランキングで女児で「さくら」が1位を2年連続とったとのこと。ちなみに、主人公の名前は「木之本桜」と漢字。
○NHK教育でも文字多重放送の免許がおりたあとの作品ではあるんですが、実は最近のNHKアニメ作品で字幕放送なのは思いの外少ない。(忍たま乱太郎・十二国記・カスミンくらい。NHK総合でのアニメはほとんど字幕放送ありであった)
カードキャプターさくらは、BS放送時は字幕放送でなかったのにNHK教育では字幕放送に(確か途中から)なっていた。
レリーズ
「封印解除」
という字幕は何となく違和感が…
○かつては字幕放送だったふしぎの海のナディアは(2004年の)NHK教育での再放送では字幕放送じゃないのに、カードキャプターさくらは今回のNHK教育の再放送は字幕放送。クロウカードがクローカードと表記されているのが散見されたが、つっこまれないといいんですが。
ちなみに、第1話では「レリーズ」としか表記されませんでしたが。
○カードキャプターさくらのサウンドトラックは、近年まれに見るヘビーローテーションでして、とにかくいろんな番組で耳にすることができます。
○70話のアニメでありながら、サントラが4枚リリースされたというのも珍しい例でして、比較的売れ行きが良かったということなんでしょう。さらに劇場版でそれぞれサントラがあります。
○来るとは思っていたが…JASRACの国内作品の外国入金分配額ベスト10の7位に「カードキャプターさくらBGM」が入ってしまいました。
前年比4倍という外国入金録音の増加の一翼を担った作品ということなんでしょうね。これにより、海外放送機関から高い関心が寄せられて実際に放映されたことを裏付けたことになります。
○この作品の元となっているマンガは、講談社 なかよし に連載されていたとのこと。CLAMPは、それまで角川書店の多少年齢が高い層を対象にした雑誌に連載していたこともあり、そういった過去からのファンにとっては意外だったらしい。
魔法騎士(マジックナイト)レイアース・CLAMP学園探偵団 あたりから作風が変わってきて、低年齢層にも比較的受け入れられやすい柔らかいトーンの絵になってきたのでは、という意見もある。
○この作品のマンガとアニメとの関連について。
CLAMPのストーリーを主に担当している大川七瀬さんがアニメの脚本としても参加しているんですが、結果としてアニメとマンガはかなり異なったストーリーになっています。マンガは当初決めたストーリーの骨格に沿って粛々と構築されていったようです。
アニメは第1シリーズを中心に複数の脚本家により異なるカラーのストーリーが絡んだことや予定より長期になったこと、新たなキャラの追加、そして視聴していたファンからのいい意味での影響があったようです。このため、クロウカード編でカードを集めることと雪兎(ゆきと)さんとのさくらの淡い恋愛の話からずいぶん変質していって、さくらカード編では(小狼くんとの)しっかりとした恋愛ものとして変わっていった感じになっていったようです。
○そういえば、この作品で登場する東京タワーのカラーリング、よく考えてみると実際の(この当時も含めた)カラーリングと大展望台のあたりが違っていた気がする。
○関連性の薄い、どうでもいい話であるが
九州新幹線の名称募集で上位の「さつま」「はやと」があったが、JR九州内部では鹿児島のイメージが強いので当初から選択外。JR各社に詣でしてとった特急の「つばめ」と寝台特急の名称でもある「さくら」のいずれかで検討したが…運行中の寝台特急の名称変更に難があるということで、結局「つばめ」に。もし「さくら」なら車体の色は白ではなくさくら色になっていたらしい。
…アニメファンと鉄道ファンは比較的近いところにいるので、もし九州新幹線「さくら」となったら、何を言い始めるか…
○さくらの友達である知世というキャラも、なんともまあ…
バトルコスチュームを作ってさくらちゃんに着せ、その姿をビデオで撮影して大プロジェクターで見るのが楽しみというのはねぇ…「魔法少女には決めポーズがお約束ですわ」だそうで。
こういったちょっと変わったキャラに、結構ファンがついたと言うんですから、時代が変わったものだと思いましたけどね。
○BSこだわり館(NHK BS2 23:00)で2004/9/6から9/9までBSアニメ夜話 第1弾を放送。その第4夜がカードキャプターさくら。
http://www.nhk.or.jp/manga/anime.html
・主人公などの衣装を毎回変えている点
・マンガ原作者がアニメ作品として相当強く関わった形で作られている点
・原作者について、新しい表現なりカテゴリを作り出すというより、ヒットなどして登場してきた作品をさらに質なり表現手法を高めた形のものを提供している(日本の電機産業のような)点
・キャラクターを魅力的に存在させられるように設定し、描かれている点
・色彩構成では、通常の作品よりも多くの色を使い、かつ適切な形で使われている点
・過度に強調することなく、ある種箱庭的ではあるがあって欲しいと思わせるキャラクターの行動なり世界感を形成できている点
(主人公を小学4年生として設定したことも含めて)
・日常の生活をきちんと丁寧に描くことによって、非日常の状況に対しても地続きであるという印象を与えている点
など、語られました。
○この作品が作られたあたりは、セルアニメからコンピュータを利用したアニメにTVアニメも移行するかなり後半の時期とのこと。セルアニメの映像的な見せ方についての、最高峰の作品の一つといえるくらい、動き・色彩設計は秀逸といえるんでしょう。
○2005年秋からさくらカード編を放映予定だったが、ツバサ・クロニクルが好評で続編放送(2006年春)に伴う再放送が決まったため、2006年2月にアガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープルの再放送(木曜)のあとに再放送とのこと。
○NHK年鑑2005のカラーページでのNHK教育の番組としてカードキャプターさくらの再放送が取り上げられる。もうずいぶん前の作品なのに、まだNHK年鑑で取り上げられるのか…
○この作品のBD BOXが結構高価格ではあるが2009年に発売される。これが、ネットニュースサイトでかなり記事として取り上げられたりするという、10年以上前の作品なのに力が入っていたりする。
○2009年4月より、NHK Hi-Visionで再放送を行う。(〜2010年1月まで。35話分で今回の再放送は終了。36話以降は2010年3月下旬より放送時間を変更し、再開予定)
今回は、新世紀エヴァンゲリオンのトピックス。
たぶん、こんな視点で語る奴はあんまりいないと思うような視点でいきたいと思います。
○1995年10月からTXで放送されたが、最初はそんなに盛り上がりがなかったようで、視聴率としてもそんなに高くなかったということである。視聴率としては回を重ねるたびに徐々に上昇し、最終話で9%台のはず。
○18時台のアニメで、雑誌やゲームのCMがメインとなるものはこの当時あまり無かった気がする。玩具などの商品化を前提としてアニメとは一線を画していたことは分かっていたが、資金調達や提供方法などで画期的なものであることを知ったのは、それからずいぶん後の話である。
○SFものっぽいアニメとしておもしろがれたのは、たぶん第六話「決戦、第3新東京市」から第拾参話「使徒、侵入」までの間でしょう。ちょうど作品自体が盛り上がってきた頃だっただけに、期待が高まったのもうなづけますし、たぶん設定のことをあまり分からなくてもこの辺からは入りやすかったかもしれない。
ついでに、ガイナックスが制作に絡んだ2クール以上の作品というのは、不思議と1クール目の終わりなど区切りの部分までの作品としての見せ方はなかなか良かったりする。ただし、その後不思議と息切れしてしまうのか、テンションが落ちたり迷走する例が多いのは、私の思い過ごしであればいいのですが。
○1996年1月のある土曜日。アニメイト高崎店にサントラでも買いに行くか…と開店直前にいってみると、人が並んでいるんですねぇ。新世紀エヴァンゲリオンの初回特典のBOXつきLDが発売された日にあたっていたことをそこで知ったんです。
その列を見た瞬間に、妙なヒットの仕方をすることを感覚的なところから確信に変わったのはいうまでもない。
○第弐拾話は、TXとしての放送上の規制の在り方に一石を投じる形になったが、たぶんこれが18時台でも深夜だとしても同じ程度の問題となったはずである。その後18時台に放送され、1クールで放映がとぎれてWOWOWノンスクランブルで全話放送した「カウボーイ・ビバップ」の事例と対にして考えた方が興味深い話になるはず。
○LD,VTにつけられていた「EVA友の会」というものは、それだけで結構おもしろがれるカード(付録)読み物になっていたが、これも結果として盛り上がっていく一助になっていたんだろうなぁ…
○最終話に向かっての2クール目の展開は、事実上設計図のない状態での進行だったことが明らかに見えていたので、徐々に盛り上がってきたことと相まって、最終話ではとんでもない議論の嵐に…と思ったら、その通りになってしまった。
私的には、もう惰性で見ているだけでして…ユイが登場しなかったら、たぶん録画だけしてみていないと思う。
○エヴァのサウンドトラックCDは、ご多分に漏れず最初にリリースしたものが収録曲としては興味深いものになっている。(個人的に見ている他のTV番組での利用も、1に集中している)しかし、作品の盛り上がりという部分がCDセールスに大きく影響するため、2の方が売れ行きがよく、記録として残る形となったようである。
そりゃそうと、地方都市のCDショップに行くと、今でもエヴァのサントラなどのCDが転がっているというのは…やっぱり罪作りな作品という気がして仕方ない。
○少年エース(角川書店)での連載は現在でも続いていたようですが、そのことを忘れてしまえるくらい映像コンテンツのあたったときのインパクトは大きいんでしょう。
○声優としては、アスカの声を担当した宮村優子がこの作品で表舞台に登場する作品となったらしい。実際のデビューはそれより前だったはず。
(確か、ウエディングピーチでは?)
そりゃともかく、緒方恵美・三石琴乃・林原めぐみ・山口由里子・長沢美樹・山寺宏一・立木文彦・清川元夢・関智一・岩永哲哉…今でもいろんなアニメ番組でお目にかかる声優さんたちです。
○最初の劇場版は、とりあえず映画館で見ることになったんですが…前の番組との入れ替えの都合で2時間ほど時間をあけて公開する形だったんですが、その1時間以上前から劇場に乗り込んでくる高校生を中心とした観客に、まず驚きましたね。
さらに、彼らは友達通しで作品について語ったり、一人本を読んで自分の世界に入っていたりと、およそ普通の映画館とは全然異なる光景を目にすることになりました。
○エヴァの関係者がいろんなメディアに登場する羽目になったようですが、監督であった庵野氏はラジオ番組で3回ほど連続して語ったくらいかな。キングレコードの大月氏はいろんなところに矢面に立たされる役を追ったらしく、TXのワールドビジネスサテライト(月-金23:00)に登場したのは見ました。
蛇足ですが、この段階でキングレコードでのビデオグラムの売り上げは全体の1/4程度とのこと。それだけの事業を束ねているんですから、(確か現在は)常務取締役までなるのは当然といえばそういえる。
○TXでリピート放送したのは、映画公開前の深夜の集中放映だけというのは、第弐拾話をはじめとする問題があり、仕方がないことでしょう。
それより、その後BS日本(通称 BS日テレ)が1年以上にわたって飽きるほど放映してくれた方が、問題があるような…
○WOWOWはエヴァについては劇場版を放映しましたが、確か今年の4月末〜5月上旬に5.1chリニューアル版を一挙放映するとのこと。DVDのリニューアル版発売と連動したものでしょうが…「再起動」と聞いて「暴走」とイメージしてしまいましたが。
○LD,VT発売からしばらくして、DVDも発売したのですが…まだDVDプレーヤーが普及していなかった頃なのに結構売れたらしい。かつ、DVDプレーヤーをもっていないのに購入した人がそこそこの割合いたということのようで…この作品のファン層の根深さを感じたのでありました。
○気にかかったのでWOWOWでの5.1chリニューアル版を見たんですが…映像はいいんですが逆に音楽や音が変わったため、当時の余裕のない制作状態でのライブ感覚が失われていまいち面白みを欠いた感じがした。
サントラ盤のリニューアル版というのがたまに発売する例があるが、これが妙に楽しめないということがあるので、それに近いものがあった気がする。
○エヴァのサントラはTVの他の番組での利用が多いことは書いたが、その比較的知られている例がTVドラマ「踊る大捜査線」ではないでしょうか。TV放送では確かに使われていますが、パッケージ化されたものではその部分の音楽は差し替えられているらしいです。
○スラッシュドットジャパンで、実写版エヴァの話があるらしいということで、ちょっと盛り上がっていたのを見かけてしまった。
見かけてしまったがために、とりあえず追加しておく。
個人的には、実写にすることはかまわないが、必要以上にいろいろいわれそうなこと(たとえば、吹き替え版でアニメでのCV(キャラクターボイス)の方がアフレコをする)といったことはしないで欲しいな。タダでさえ、実際に作られるだけでもいろいろいわれそうなので。
○映画化などすれば、2009年になってもかなり上位の動員が出来るくらい、質的にそこそこでかつ魅せるものが出来るコンテンツという意味で、特筆すべきシリーズものといっていい存在になったのではないかと思う。(ガンダム・マクロスなどに近い位置づけなのかなぁ)
あるオフ会で特定の年齢層にミョーにヒットした作品であり、長年シリーズが継続している意味でも語るべき内容が多いのが「機動戦士ガンダム」。
私はあんまり語るべきものがないので、関連するデータを書いておきます。
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日経エンタテインメント!の臨時増刊
「日経キャラクターズ!」で、
ガンダムについて16ページにわたり特集あり。
sh-katoのネタについていくためにも、この雑誌は購入すべし!
http://chara.nikkeibp.co.jp/chara/index.html
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○ガンダムのテレビシリーズ
機動戦士ガンダム 1979/4/7-1980/1/26
機動戦士Z(ゼータ)ガンダム 1985/3/2-1986/2/22
機動戦士ガンダムZZ(ダブルゼータ) 1986/3/8-1987/1/31
機動戦士Vガンダム 1993/4/2-1994/3/25
機動武闘伝Gガンダム 1994/4/22-1995/3/31
機動新世紀ガンダムX 1996/4/5-1996/12/28
∀(ターンエー)ガンダム 1999/4/9-2000/4/14
機動戦士ガンダムSEED 2002/10/5-2003/9/27
○OVAシリーズ
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 6巻 1989年
機動戦士SDガンダム SD戦国伝 6巻 1989-1990年
機動戦士SDガンダム SD戦国伝[外伝] 4巻 1990-1991年
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 12巻 1991-1992年
機動戦士ガンダム第08MS小隊 11巻 1996-1999年
GUNDAM-W(ウィング) Endless Waltz 1997年
○映画
機動戦士ガンダム 1981年
機動戦士ガンダムII 哀戦士編 1981年
機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編 1982年
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 1988年
機動戦士ガンダムF91 1991年
∀(ターンエー)ガンダム/I地球光 II月光蝶 2002年
…多分相当もれているが、これくらいおさえておけばいいのでは。(特にOVAと映画)
○多分、当初は子供向けのロボットアニメとして企画されたらしいが、その部分に関してはかなり転けてしまったようです。発売された玩具も、それ自体あまり質のよいものでなかったということもあるようで…売れなかったらしい。
当初の放映キー局がテレビ朝日(ANB)系の名古屋テレビ(NBN)であった。NBNの数少ない全国向け番組であったが、その意気込みと対照的に、ファーストガンダム(と、最初の機動戦士ガンダムは呼称するらしい)は途中打ち切りになったらしい。
○ガンダムは、その根強い人気と対照的に、スタートダッシュが求められるTV放映での視聴率などに結びつかず、不思議と途中打ち切りになりそうな憂き目を見る。(ファーストガンダム以外にも打ち切りになった例もあるし)
最近多作のため、周囲の視聴率自体が低下している状況もあって、ガンダムSEEDが好調に見えるのは、何か皮肉なものを感じる。
○ガンダムが当初狙った層以外に人気を得て、プラモデル(あ、バンダイだからいいのか)などの売り上げが伸びた頃、ようやくガンダムを見ていない層に認知されたんでしょう。(ガンプラを買うためにデパートの売り場になだれ込んで、エスカレーターで将棋倒しになった、というニュースなど)
私も、友人に結構ガンプラの話を聞かされたので、知識としてはそこそこ(その当時は)あったくらい、今では想像できない盛り上がりがあったはず。
映画館で公開前日から並ぶというのは、それ以前の作品にも例があったので、当然のごとく行われていた。
○バンダイのマーチャンダイジングを考える上で、ガンダムは重要な位置を占めると言っていいでしょう。この辺を一生懸命追っていくと、キャラクタービジネスの一つのモデルが作れるくらいです。
(バンダイグループのビデオセールスについては、合わせて機動警察パトレイバーも見ておく必要があります)
○ガンダム関連の書籍は相当の種類がありますし、雑誌まで存在するとのことです。
○ガンダムにはターゲットとする層の違いが作品の系譜としてあるとのこと。そのため、それぞれの層により熱く語る作品名とそのポイントが異なっているのですが、これが結果として作品の複雑系としての魅力を作り出している…といっていいんでしょうねぇ。
○富野由悠季氏がガンダムというとなにかと関連して登場するが、それはそれということにしておきましょう。(ガンダムとついていない彼の作品は、別物として語るべきでは)つくづく熱く語る方ですから、作品としてワンクッションおいた方がちょうどいいようで…
○2003年のアニメ誌の売り上げに影響しそうなコンテンツは、どうも機動戦士ガンダムSEEDらしい。書店で積まれてなくなる度合いを見ているとどうもそんな気が…ちなみに機動戦士ガンダムSEEDは「種」と呼称されている例が多い。
○機動戦士ガンダムSEEDは、TBSでは2003年10月から深夜に再放送した。
CSでも放送中。
○機動戦士ガンダムSEEDは毎日放送(MBS)枠での放送ということで、クール(3ヶ月)毎にオープニング・エンディング曲を変えていく対応をしている。楽曲依頼に際しては、作品の理解をした上で制作してもらうというスタンスで行っているとのこと。そういった注意を払っているはずなんですが…1クール目のエンディング曲を2クール目で変えたときに一部のファンからブーイングがでたらしいです。
○子供向けのSDガンダムも、商品展開とともにアニメ化を行っているとのこと。
2004年にTXにてSDガンダムフォースというアニメを制作。アメリカでの放映が先行したとのこと。
○バンダイは「機動戦士ガンダム」の世界観をインターネット上で再現した大規模オンラインゲーム「ユニバーサルセンチュリードットネット・ガンダムオンライン(UniversalCentury.net
GUNDAM ONLINE)」のサービス開始を2月14日(月)から開始することを2005/1/11に発表した。
http://www.universalcentury.net/
○ガンダムについては、いろいろな形態でその後も映像化が行われており、その辺については継続していくことへの期待とそれを実現しようという制作側とのせめぎ合いでまわっているように思える。実物大ガンダム(2009年夏)などもその流れで作られたものという気がする。
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あ、やっぱりあんまり語れなかった。
○機動戦士ガンダムAGE(2011年10月より1年放映)のあたりから、BS-TBS(旧BS-i)でのリピート放送からBS11でのリピート放送に移行してきている。機動戦士ガンダムAGEも2012年1月からBS11で実質時差放送をしている。
ある方が書き込んだのが頭に残っていたので、つい挙げてみてしまいました。
○濃くはまっている人は、そろそろ設定資料集が出るらしいので、チェックされたし。
http://direct.ips.co.jp/book/iHtml/mdn/comet/
そこでのコメントに、
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人気TVアニメーション『コメットさん』の集大成本が、熱烈ファンのご要望にお応えしてついに登場します。緻密で丁寧に作られた作品として、アニメーション業界での評価も高く、一般のファンのみならずプロからの注目度が非常に高い作品です。
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と、ありますが、実際徐々に評価を得た作品ではあるようです。
○当初から商品化を前提にしていた作品で、バトンや衣料など放送開始当初からかなり品揃えをしてCMもうっていたようです。
しかし、あんまり店頭での売れ行きは芳しくなかった気が…(確か衣料は伊藤忠が…)
○ストーリー展開は結構おとなしい感じで、魔法などを使うこともあんまり派手でなかった気がする。
でもストーリーの構成や、おのおののキャラクターに感情移入しやすい設定という点では、子供向けのアニメとして良質な作品であった。このため、放映が終わるあたりから評価があがっていったという記憶がある。
○実写ドラマの初代コメットさんがナレーションとして出演していたのが、結果として話に深みをもたせていたような気がする。
○コメットさん☆の舞台となった風景が、かなり綿密に描かれていたのは、実際に見た方なら納得いくはず。また、その地元でコメットさん☆に関するイベントが開催されたくらい、地元にも愛された作品でもある。(どこかは、作品を見て確認して欲しい)
○なんでこんなにサントラが使われているんだろう…日常表現と非日常表現をバランスよく作品としていく少女アニメのサントラの定理(と勝手に名付けた)に符合するように、このサントラもかなりいろんなTV番組で使われている。
○まず、注目すべきは製作主体である魔法局として参画している企業の多さ。
角川大映・テレビ朝日・パイオニアLDC・東北新社・電通・日販・角川書店
ところが、それだけ参画しているのにそういった印象を受けない作品というのも珍しいというのか…テレビ朝日もそれほど自社でPRしていた感じではないし(それよりも、CSのファミリー劇場の方が目立ってPRしていたし)、強いてあげれば日販・角川書店が絡んだということで比較的全国の中小の書店でもこの作品のコミックスが並んでいたというところでしょうか。
○アニメ化するために先行して漫画化していく手法は、時折あるようなので、それほど珍しいことではないらしい。でも、そのときの原作と作画がうまく結びつくかどうかがかなり重要になるのですが、その点はうまくいったと考えてよさそう。
ただ、そもそも実写映像化しかしていない大映(現 角川大映)に原作が持ち込まれ、それがアニメ化するという経緯を考えると、よくこういった作品ができたなぁ…と思ったりもしたのである。(そもそも、アニメ作品が作りたいと思っている人が大映にいなければ、角川大映初のアニメ作品がこの作品にならなかったでしょう)
○TVアニメでは、複数の脚本家が各話を担当し、ストーリー構成という設定の脚本家が全体を整える形態をとるが、この作品は原作者である方が12話すべての脚本を担当するという、大変なことを選択したようです。
案外話数が少なくても1人の方が脚本を手がけることは多くない。ただし、CXの名作劇場で、1年ものの作品を1人の脚本家で作ったという例もありますが。
○とにかく「いい人」しか登場しない作品だなぁ…と思ったら、原作の山田典枝さんって「中学生日記」が脚本家デビューなんだそうで…それで納得しました。悪意を持って行動する人というのが、最近のアニメ・ドラマでは必ずと言っていいくらい登場する中で、ここまで徹底しているのは珍しいです。
ついでの話です。どうも先行したコミックスではかなりつらい話(登場してきた人が亡くなってしまう など)も盛り込んでいたようですが、そういったものも削り落としてしっかりと「大切なこと」を表現できたというのは、なかなかストーリー構成として面白みがありました。
○絵としては、そこそこかわいらしいのですが、俗に萌え系と呼ばれる層にはそれほどヒットしなかったようです。まあ、物語が実写ドラマに近いものであるので、意外なかわいらしさを演出するストーリーは望むべきもないので、当然の結果なんですが。(つまり、当初は期待があったようです。コミケでも、その手の本はなかったというネットでの書き込みもあり)
○主人公の菊池ユメの使う言葉の違和感、特に方言っぽく話す部分での違和感は、どうしても地元の人でない話し言葉を演じる場合によく起こるらしい。それは、演じる側は適切にできていても、方言っぽく使った部分と同じレベルに語る方言のない部分で、同じような文構成であった場合に起こるような気がする。(私(わたすぅ)と話した後に、私は(わたしは)と台詞が来る場合など)
その地域の人がスタッフにいたりすると、方言表現の指導を行うことになるが、たぶん違いをピックアップしてしまったがために必要以上に強調されたためと思われる。
方言指導が演じる側の人だと、比較的うまくいくことが多い。(例:海がきこえる での高知弁表現 声優として参加していた島本須美さんが高知出身で、それが活かされた形になっていたはず)
○深夜枠ということで、放送時間が結構変わるのは仕方ないのですが、TX同様に比較的折り込み済で移動したのはテレビ朝日らしい。ちなみに予定と違った放送時間になったのは、イラク戦争報道による30分遅れの1回のみ。でも、相撲ダイジェストの放送による移動が多かったので、ずれた方の時間の方がしっくり来るというのはちょっとねぇ…(そうそう。9月で相撲ダイジェストも放送終了だね。5月から放送時間もさらに遅くなったし)
○この作品の製作主体はビューワークスとJ.C.STAFF。
J.C.STAFFは、OVAや劇場用アニメを当初は中心に製作していたが、1990年代後半からTVアニメで比較的J.C.STAFFらしいと呼ばれる作品を作ってきた印象がある。戦闘ものが得意だったようだったのが、いつの間にか女性キャラもかわいく表現できるようになって…というところでしょうか。
ビューワークスは、CG映像・撮影を主に活動していたが、ようやく本作品でアニメ制作に参加となる。旭川という地理的遠さももろともせず、着実に仕事をしているようです。
○アニメサントラというより、インストゥルメントアルバムだよねぇ…この作品のサントラ。アニメ作品はあんまり興味がないけど、この音楽は好きですという書き込みもそこそこ見かけましたから。
最近、場面にあわせたアニメ音楽の制作依頼ではなく、楽曲として聞けるものという依頼が出てきていますね。そういった依頼での作品は、サントラ好きにしっかりとヒットしているようで、その多くはそういった方々のホームページなどで紹介されています。
○音楽担当の羽毛田丈史さんは、今回作った曲の中でもメインテーマは自分でも気に入っているとのこと。
自分のコンサートでは劇判に作った曲を演奏することはないのですが、03年春にやったlive image 3 troisというコンサートで演奏してしまいましたからね。
と、ビデオ・DVD 5巻のブックレットに書いていますし、2003年7月に発売した彼の初のアルバム「PRESENTS」にも「この空と大地の出会う場所」が(アレンジは違いますが)収録されましたからね。
○表現上の問題をある程度回避するためと、電波料など諸経費がかかる部分からの回避をするために、深夜枠でのアニメ放映があります。後者を主とした理由の場合、何でこんな時間に…と思うこともしばしば。この作品もその例にもれず、かつ「ちっちゃな雪使いシュガー」「ななか6/17」など、こういった事例が近年多くなっているのは、困ったものともいえるのでは。
ただし、視聴率を狙いにくい作品であるけれども制作されるということもあるので、必ずしも困ったものだけというわけでもない。
○個人的な話ですが、誤ってDVD2巻を2つも買ってしまいまして…まあ、ポイントなどでかなり低価格で一方は買ったのでそれほど金銭的には痛まなかったんですが。(あ、何とか引き取り手見つけました)
○ビューワークスは、その後サブマリン707(アニプレックスのOVA)のCG製作にかかわり、そのことは北海道新聞に掲載されたらしい。東京に連絡事務所を置くことにしたという記事も見かけたが…残念ながら、このアニメに絡んで記事となっていないようである。
○そういえば、いつの間にかパイオニアLDCは社名を変えたりしていましたねぇ。テレビ朝日もほぼ固定枠で深夜アニメをやる傾向だし、この作品に関連した会社ではいろいろとあるようですが…角川大映だけが、あまり動きが見えないのが気にかかる。(あ、社名が角川映画に変わったか)
○また、連載が始まったらしいということを聞いたことがあります。ついでに、2003年9月下旬にドラマCDが発売されていています。
ドラマCDや小説の方は、コミックスやアニメではあまり描かれなかった遠野での生活や出来事を中心で昨年半ばでほぼまとめ上げたというところのようです。
○知り合いが、コミックス1巻の見開きの絵(カラーでユメが研修のためにバスに乗り込んで窓から乗り出して手を振っているもの)で、あるはずがない電信柱があって、さらにその後という絵をネットで見たという…まあ、認知度があったということなんでしょう。
○富士見書房 ドラゴンエイジで「魔法使いに大切なこと 太陽と風の坂道」という第2シリーズの連載を開始。2004/6/1にコミックス1巻発売。
登場人物をすべて変え、舞台も長崎市を中心として展開しています。2006年に5巻で完結。
○この作品自体実写映画を想定した脚本がスタートであり、実写映画としての公開の予定あり。
それとは別個に「魔法遣いに大切なこと 〜夏のソラ〜」としてアニメ化。制作母体がハルフィルムメーカーに変わって作られるとのこと。2008年7月よりテレビ朝日にて放送開始。(テレビ朝日の深夜アニメはZONBI-LOAN以来3クールぶりのはず)
かつての魔法遣いに大切なことのサイトは、2008年には閉鎖しており、現在新たにアニメ作品のサイトが設定されている。
http://www.sora-mahou.com/
サイトに行くと、あの羽毛田さんの音楽が流れ始め、前作同様の音楽に対する期待が増したりするのである。
○1990年4月から1991年4月までNHK総合で金曜19:30から放送されていたアニメ。NHKのBS2や教育で複数回再放送されており、2004年度NHK教育にて再放送中。
○1990年4月から1991年4月までNHK総合で金曜19:30から放送されていたアニメ。
このころからNHKは文字多重放送による字幕放送を行っていたのですが、この字幕放送が結構おもしろい。このアニメの最終3話分の字幕放送込みのものを今でもビデオテープに録っていますが、今見ても妙に笑えます。
○このアニメ、放送事故っぽいこともあったようで、映像が乱れたりしたためのお詫びテロップを流していた記憶あり。
○第22回 裏切りのエレクトラ 以降の話を「島編」と呼称するようですが、このころから絵としてのクオリティーが保てなくなったり、とってつけたようなストーリーになったりしていたような気がします。まあ、こども向けということで、親からは評判が良かったらしいということもいっていましたが…
絵のクオリティーといえば、このころから日本国外へのアニメ制作の委託が増えてきた頃でして…この作品、実は国会の逓信委員会でその日本国外での委託について取り上げられたことがあるんです。
○第22回 裏切りのエレクトラ で、後半8分近くにわたる事実上の一人語りというのは、なかなか演技力がないと難しいんじゃなかったのでは?映像も含めて、魅せてくれる話でありました。
○NHKの番組の映画化は外れるというある種のジンクスの通りに、このアニメの映画化は見事に転けちゃったようで…
○NHK BS2で何度か再放送をしていましたが…最近の再放送ってある映画の当てつけのような気が。 (はい、アトランティスという映画がそれに当たる気がしますが)
○ナディアという作品は、NHKは表現上の制限がきついと思われていたのが、実は内容によっては表現上の制限が民放よりも緩いともいえることを示した番組ともいえるんじゃないかな。パクリネタもほとんど許容していたようですし。
○このアニメサントラ。この当時としては異例の3弾まで発売されましたね。ただし、劇伴としていいと思ったのは1,2枚目までという感じでしたが。1970年代に作られた音楽のテイストをうまく使っていたという意味では、興味深いサントラですので、一度(たぶんまとまったものがでてるはず)聞いてみられてはいかがでしょうか。
○この前後のNHK総合で放送されたアニメは30分枠の放送だったため、作品に関連した実写映像を4分ほど追加していた。こちらはおまけだったため、ビデオ収録されることはなかったが、実は見応えのあるミニ番組であった例が多い。確か、2003年秋からNHK BS2昼に再放送しているアニメ三銃士あたりから行われていた記憶がある。
○NHK BS2の「BSアニメ夜話」第2弾で取り上げられたが、画面からもうかがい知れた、制作で大変だったことが語られていましたねぇ。
○新潟県中越地震の影響で、内容の一部がカットされたらしい、という情報がある。
○2012年4月7日17:55からリマスタ版によるNHK Eテレでの放送を行う。いわゆる島編での映像がどれだけ修正されるかに興味が向くんじゃないかと。
○ らんま1/2は、プライムタイムでネット放送された分(1989/4〜9 土19:30)と夕方に放映した分(1989/10〜1992/9)があります。前者は「らんま1/2」後者は「らんま1/2熱闘編」となっています。
○高橋留美子原作のアニメということで、アニメ開始前の注目度が高かったのですが、どうも映像などに凝りすぎてストーリーが間延びした感じだったようです。このため、想定した視聴率を確保できなかったようで、時間枠移動となったようです。
○時間枠移動となったため直接ネットすることができなくなったのですが、らんま1/2熱闘編は地方局での放送を結構されていたんですね。監督なども替わり、演出方法も変わってきて、結果としておもしろく転がっていくことになったようです。
放映局などの詳細は、下記URL参照のこと
http://home-aki.cool.ne.jp/anime-list/ranma02.htm
○で、演じている声優さんの方はというと、時間枠移動でもほとんどテンションは変わらなかったようで…アニメ誌の露出度も相変わらずでしたし、その後の活躍を見ると、この作品が育てた部分も大きかったのでは。
(挙げるだけ野暮だが、山口勝平・林原めぐみ・日高のり子・高山みなみ・井上喜久子などなど)
○この作品の企画CDを一通り買わせていただきましたが…まあ現在のアニメCDの企画ものを一通りやったような感じではありますね。ポニーキャニオンのプロデューサの方(須賀さんでしたっけ?)の力量というものを感じました。(この辺は、ああっ女神さまっにもいかされているのはいうまでもないです)
○アニメ制作のキティは、この後いろいろなどたばたがあって、この手の表舞台から見えなくなってきたような気がする。(直販時代の日経エンタテインメントでは、グループの状況などが取り上げられるくらいであったのですが…)
○アニメサントラとしては、らんま1/2の方はゆったりしたクラシック調の曲が多く、思ったより中国っぽかったり戦いという感じはしなかったです。このアニメ以外のTV番組でよく使われたのが挿入歌のイントロだったりするんだから何ともまあ…らんま1/2熱闘編の方は、下手すると中国っぽい曲の定番みたいな使われ方をある時期までされていましたからね。キャラと音楽が妙に結びつきやすかったですし。
○ 2001年7月から12月までテレビ東京系木曜日18:00で放映されたアニメ番組。
○もともとコミックスとしても人気のあった作品らしく、2001/5/3午前に特別番組を仕立てていたらしい。(DVD第1巻に収録されている)2001年はこういった番組を仕立てたアニメがいくつかあったらしいが…残りはコケているような…2003年もどこかの芸能プロと組んだ作品であった気がするが…
○第一話… というのがサブタイトルでして、全話この「・・・」となっています。
○映像としてのこだわりが結構あり、出てくる食事も含めてちょっと昔の和風の雰囲気を大切にしたものが登場していました。
それは、どうもそこで繰り広げられるドラマの部分をやさしく包み込むという効果を結果として狙ったような部分があったようです。
台詞を見ていただければ分かるように、演出方法を誤るとただひたすら辛いだけになりそうな話を、コミカルにかつ易しく包み込んでいくということに、ほぼ成功した作品といってもいいと思います。
○キャラクターの絵としてのかわいらしさ・かっこよさもありますが、それに付随するキャラクターの生い立ちを含めた設定というのが、キャラクターに感情移入をして、作品世界に導入しやすくしているという風に取れました。
この手の(絵的な)デザインと(設定などの)テキストが適度なバランスを持って演出されるアニメが、これ以降極端に少なくなってきたのは、気のせいですかねぇ…
○原作のコミックスの内容を活かし、途中まで描くことになったのですが、それでもアニメとしてしっかりとした終わりをつけられたという部分も、評価に値するような気がする。しかし、テキストにあまり感情移入できなかった人にとっては、取っつきにくい作品ともいえるような気がする。
○慊人(あきと)役の声優の方(声優専業ではなく俳優業が主とのこと)が、俳優仲間に「本当に演じているキャラクターは悪人だなぁ」といわれて困ったようですが、それくらい演出ができていたともいえるのでしょう。
○DVD 1巻の初回特典として全巻はいるBOXをつけたのですが、その初回特典があっさりなくなってしまい、その後4巻に同様のBOXを特典につけるという事態になったようです。それくらい、DVDのセールスも良かったとのこと。
○この作品のサントラは、落ち着いた日常などの表現で定評のあるダブルオーツ(武藤星児さんと安部純さん)が担当。残念なことに、サントラ2枚目はDVD全巻特典としてのみ頒布された形になっています。
○この作品での台詞などについて「ウザイ」と感じるか「救われる」と感じるかは、その感じた側の心の有り様によって決まるといっていいとのこと。(主人公である透(とおる)が語る)こういった言葉を待っていたような人は、たぶん(草摩家の人々同様に)心に深い傷を負っているように思えて仕方ない。映像表現や演出に感銘を受けても、作品の持つ台詞も含めて感情移入するまでは私は至りませんでしたが…
○オープニング・エンディングの曲は、岡崎律子さんが担当。
オープニング曲の歌詞の一部は、下記URLにアップしてあります。
http:/sh-kato.cyber-hp.jp/housou/TV05.html#kashi
落ち着いた歌詞を聴かせることに注意を払った感じの曲調と、過不足なく積み重ねていく歌詞という点は、最近過剰とも思える楽曲としての魅せ方が売れ筋のもので多くなっているところで貴重な存在だったと思っておりました。また、この作品の挿入歌も含めた彼女の楽曲は、本当に作品と調和して染みいっていくものがありました。
…それゆえ、もう新たな楽曲が出ないということは、残念でならないですね。最近日向めぐみさんとのユニット メロキュアとしてアルバムも出たばかりでしたし、2004年6月にソロアルバムも発売予定でしたからねぇ…2004/12/29に発売するとのこと。
○CSでの放映は、比較的遅かった感じである。AT-Xでの放映は2004年に入ってから。その後2004年12月にはキッズステーションで放映している。
○1998年10月から1999年3月までテレビ東京系金曜日18:30から放送されたアニメ番組。
○エヴァ以来久しぶりに庵野氏が監督をするということだったので、ちょっとは注目されたらしいが、原作が少女マンガ(LaLa連載)ということもあって、エヴァファンからはシールドされた形になったと思われる。
○このアニメのオープニング部分は、9話分で放送されないということがあり、その点だけでも特筆すべきアニメである。放送しなかった理由は、本編に時間をさきたいといったものがあるが、諸般の事情により(ガイナックスが税務当局から指摘を受け、追徴課税となったニュースがあった後の話だったはず)放送しなかったときもある。
そういった意味からも、オープニングテーマ曲としては不遇な作品だった気がする。(たしか、藤井フミヤプロデュースの曲で、提供CMも流れていたが、肝心のオープニングアニメが1〜5話も流れなかったし…)
○商業用アニメということで放映されたが、実際はかなり映像手法の「実験アニメ」だったという感じである。実写映像は使うし、棒に紙で書いたキャラクターを動かすといったことをやるし、まるで学園祭のようなノリで作られた作品といえる。
実際、原作をトレースすることもあまりできず、ちょうど秋の学園祭の準備の頃の話で26話を終わってしまうということになってしまったらしい。
○アニメ化しても、原作が継続して連載する例が最近多くなっているが、この彼氏彼女の事情も、そういった作品の一つ。
○LDからDVDへのセルビデオディスクの変化のちょうど過程の作品ということで、LDとビデオテープを先行して発売し、その後DVDが発売されるという形態をとっている。
○それにしても、ガイナックスは2クール(半年)ものの作品を作ると息切れをするように見えるなぁ…これ以降1クールものが主になっているようである。(NHK BS2 ぷちぷり*ユーシィ がその例外かな)
○よくよく考えてみると、この作品が実質的な声優デビューのようなもので、これ以降活躍している方が多いようで…榎本温子・鈴木千尋・私市淳・野田順子・千葉紗子・福井裕佳梨・渡邉由紀・山本麻里安…こういった、新人声優を育てているようなアニメ作品というものが、最近少ないという気もする。
○この作品のサントラは、どうも70年代っぽい曲調を狙って作られているようでして…鷺巣詩郎さんの久しぶりの会心の作という感じでした。(今でも結構TV番組で聞くことができますし)
○そういえば、ほとんど実写の次回予告に、実写のエンディング映像。エンディングの曲も、インストなどいろんなバリエーションありで、徹底して風変わりな作品だったなぁ。
○この作品はTV放映のものと、DVDなどビデオ化したものでは若干映像が異なるものがある。ちなみに、現在CSで放映されているのはビデオ化したものであり、その違いを見るのも結構興味深い。(修正を加えるくらい、TV放映時は余裕がなかったんだろうなぁ…)
○R.O.Dは、SMEビジュアルワークスが2001年頃にOVAシリーズとして3話分発売された。30分程度で3話は若干長目であり、これだけで一つのシリーズとして完結した話になっている。
○TVアニメで副音声を利用したアニメは1例存在するが、DVDの副音声で監督(舛成孝二)と原作・脚本(倉田英之)が延々と作品に解説(しない話も多いが…)を入れる連続もののOVAは、たぶんこの作品だけ。
THE TVのDVDは、さらにアニタの声役の方(斎藤千和さん)まで加わって…劇場版などスポット的に行われた例はあるけど、9巻すべてですか。ちなみに、2巻はマギー役の平田宏美さん、3巻はミシェール役の菊地祥子さん…後は、実際にご購入ください。
○話の内容については、本編を見た方が分かりやすいのでここでは省略。「紙使い」が活躍する話となっているが、主人公たちはその部分を除くと困った人たちのような気が…というのも、たぶんこの作品の設定であり狙いでもあるのでは。
OVAの主人公は読子(よみこ)・リードマン
THE TVの主人公はアニタ・マギー・ミシェールの3姉妹となっているらしいが、読子の友達で作家である
菫川ねねね も主人公でしょう。
○OVAシリーズとTVシリーズ・いずれから入ってきたかによって、好みが分かれる部分が出ているような感じです。その部分が、読子・ねねね・三姉妹への思い入れとして投影されていると言っていいと思います。
○本好きのあこがれの地といえば「神田神保町」なんでしょうね。主人公たちもどうも本好きが多く…というか、熱愛だねぇ。こりゃ。(アニタは本嫌いだが…これって伏線の一つです)
○このOVAシリーズは比較的好評だったらしく、2003年秋よりTVシリーズのリリースとなる。先行してアニマックスでOVAシリーズの放送を行う。
TVシリーズの放送形態はフジテレビ721でのPPVによるプレミア先行放送とCX深夜枠での放送という、かなり風変わりなもの。
下手をすると、プレミア放送で不評が出ると、それがすぐにネットなどに流れてしまう可能性があるが、今のところそういった事態にならず、むしろOVAに近い高水準の仕上がりが維持できるのかを気にする声が多いらしい。(そりゃ、全9巻
26話だからねぇ)
○それにしても、CX深夜枠の放送は時間変更が多い。挙げ句の果てに、放送休止なんてことも…(それは、その後の放送枠にあるガンスリンガー・ガールも同じことではあるが)
そんなこんなで、結構フジテレビに問い合わせ及びクレームの電話は届いているようでして…2004年2月には2話連続放送もあるということで、何とか3月には(途中打ち切りでも)放送を終えるつもりだろう。(L/Rやガドガードと同様にパターンになってきたね。)
○原作者が脚本を書いているようで、どちらかというとアニメ脚本の方がおもしろく書けているのかな?(それに引きかえコミックスの方は…という話もあるらしい。小説は問題ないらしい)
○そうそう。SMEビジュアルワークスは2003年4月に「アニプレックス」に社名変更していました。社名が変わって、作品製作に攻めの姿勢が出てきたようで、2003年10月改編で製作番組が目立つようになってきました。(日経キャラクターズ プレ第3号にも同様の記事あり)
○この作品の音楽は、岩崎琢さん。派手さはないものの、聴かせるサントラといった感じでしょうか。
そりゃそうと、R.O.D. THE TV 第2話で岩崎さんが作ったものでない音楽を使っていた部分がありましたねぇ。まあ、この会社の作品(るろうに剣心)で前科がありますから。(いずれも、使った音楽は はれときどきぶた(音楽
増田俊郎)のサントラから。るろうに剣心の時は、1話まるまんま使っていたし)
○R.O.D. THE TV 第1話最初のモノクロの画面で、いきなりアニタが血を流して倒れちゃっている絵が登場しているんですが…死んじゃうんでしょうか?
○そういえば、監督の舛成さんの直近の作に「ココロ図書館」があったが、その主役の こころ の声が、斎藤千和さんのデビューだったはず。それにしても、本好きの子(こころ)から本嫌いの子(アニタ)ですか…イヤでも鍛えられますねぇ。
○ココロ図書館が出たついでに、たまたま無料放送日だったAX-Tで放映されていたココロ図書館3話を見たんですが…この話で登場する編集の女性(さらら)の声って雪乃五月さんだったんですか。いや〜菫川ねねねと同じ人が当てているとは思えないなぁ。(さらに、あるアニメイベントで実際に雪乃さんを見たことありますが、おとなしい感じで、こんな声を出すとは見かけでは絶対思えないですよ。2004/2/7 BSアニメ劇場 プラテネスの後に登場していましたが、見た知り合いも同様のことを述べております)
○この作品の公式サイトには、2つのBBSがあって一方がネタばれ可であるんですが…PPVを見ていて知っている人も書いているはずなのに、なぜかネタばれになっていない書き込みが多い。
○アニメージュ2004年3月号(2/10発売)の、原作・脚本 倉田さんのインタビューに、いろいろとこれまでの放送分について話しております。DVD収録の副音声の内容とは、多少違った側面からになっています。
あと、サブタイトルの元ネタ(小説・歌・映画のタイトル)について、一部紹介されていますので、電子掲示板で推測して語っている方は、読んでおいた方がいいのでは?
○13話のエンディングの後のパート(Cパート)で、読子の声が出たようですが…14話のエンディングから読子役の三浦理恵子さんの歌ですか…
○2004/3/11付けでアニプレックスにある公式サイトに「フジテレビでの放送は、3/17
25:28〜放送の第20話「悲しみよこんにちは」をもちまして終了となります。」という告知がようやくでました。
公式サイトの通常BBSが3/9にメンテナンス(事実上の閉鎖)に追い込まれ、3/10にネタバレBBSもメンテナンスに…途中打ち切り(その後CSで全話放送した)ガドガードとは異なり、ファンの不満が爆発しているような状況のようです。
週刊フジテレビ批評への投書・電話での抗議などなど…の祭りが起こらないと思いますけどねぇ。
○PPVでの放送は、2004年3月に終了。この時点でフジテレビ721での全話放送の予定はリリースされるが日程決まらす。DVD販売は5巻まで発売で、順次毎月下旬発売なので6月が最終9巻発売。
○20話で地上波の放送を終了したため、フジテレビ721での2夜にわたる放送(2004/5/29,30)では、21話以降制作クレジットにはフジテレビジョンは消えアニプレックスのみとなる。(DVDではアニプレックスのみ)
○地上波・PPV及びフジテレビ721全話放送では、1話分を約25分で放送しています。でも、R.O.Dという作品はOVAの時もそれを越える話(OVA第3話)を作ってしまうということをやっていましたから、エンディングが短くなっている話・妙なカットが入っている話では、普段よりも実際作られた話は長いと考えていいとのこと。
実際、10話(クリスマスキャロル)では2分程度長くなって2カ所カットになっています。
これが、最終話に近づいてくるともうすごいことになっていて…DVDは3話分収録(第1巻のみ2話分)で71分程度なんですが、第9巻(24,25,26話収録)は84分…各話3分程度普段より長くなっています。
…どおりで、全話放送見てもなんか足りないと思ったわけだ。このおかげで、DVD第9巻買いました。
収録時間が長くなっても、DVDの価格は変わらず、絵の枚数はそれだけかさんでいるわけでして…こういった採算度返しともいえることができたのは、きっちりとDVDが売れたからでしょうねぇ。そして、たぶんTVで見た人もDVDを結構買ったんじゃないかと。
○第8巻第9巻収録分は、フジテレビで放映できなかった話に当たりますので、やはり副音声(コメンタリー)でそんなこといっていました。
○アニメージュ2004年6月号に4ページにわたって特集記事あり。
ドラマCDが7月に発売という話はともかく、なべてこの世は事もなし と題する記事はネタバレと私は思うのだが…
○ドラマCDについては、TVではあまり目立たなかったキャラクターをメインにして遊びまくっていますが…アニメやコミックスなどを見ていないといまいち楽しめない内容だろうなぁ。
○R.O.D -THE TV-は
PPV・地上波(フジテレビ721一挙放送含む)・DVDビデオでそれぞれ若干異なっている。
地上波は25分程度の時間制約で放映されたため、本編及びエンディングを削っている。
DVDビデオでは、本編及びエンディングも含めたきちんとした形で作られたものとなっている。
PPVでは、オープニングが2,3,4話で前回の総集編のようなPPVオリジナルとなっている点、及び25,26話が一気に放映されたため25話エンディングと26話オープニングがない形になっている点、26話エンディング及びエピローグが若干異なり、絵が入っていない本が映ったりしているという違いがある。
○R.O.D. OVA及びTVシリーズを合わせたBlu-ray BOXが2010年4月発売。
○2002年1月からWOWOWノンスクランブル枠で放映されたアニメである。本当はもう少し早めに放送する予定ではあったのですが、軍事ものでハイジャックなどもありましたからねぇ…9.11のあおりをまともに食らった番組の一つであります。
○フルメタル・パニックの製作はゴンゾ・デジメーションという潜水艦や飛行機などが絡んだアニメには評価の高い(ということになるのかな?)ところ。ミリタリー関係のディティールや動きには、見応えがありました。
○フルメタル・パニックでは、学園ものとしての設定があるのですが、あんまりその部分は活かされていなかったような…宗介の活躍とかかなめがある軍事技術のキーになっているとかいった部分が目立った感じ。宗介・かなめと同じ歳の潜水艦の艦長テッサという設定は、しっかりと恋愛の三角関係にはなっていたようですが…これもあまり機能していないです。
まあ、フルメタル・パニックの長編ストーリーの部分を中心に描いているので、こうなるらしいのですが…十分それでも見応えはありました。
○2003年8月から11月にCX深夜で フルメタル・パニック?ふもっふ ということで新たなシリーズの放送となる。製作は京都アニメーション。映像ディティールは前作をしっかりと継いでいるんですが、短編中心ということで「学園コメディー」になってしまっているんですね。
軍事オタクの宗介にハリセンでつっこむかなめという設定が、小気味よいコメディーになっているんだもんなぁ…
○ふもっふ の放送は、CXの深夜枠だけあって日時変更が激しいこと…当初の放送開始から2週遅れてのスタートだったし、30分や1時間ずれることもたびたび。挙げ句の果て放送休止になったことも…まあ、ガド・ガードのように3話放送せずに終わり、CS
アニマックスであらためて放送しちゃう例よりはマシか。(L/Rが1話放送できなかった話は、別途トピックスで)
(実は、放送開始がずれたのは、再編集する必要があったこともその理由だったらしい。別項で書いておきました)
○2003/11/27発売の フルメタル・パニック?ふもっふのDVDでは、4話収録でそのうち2話は放送しなかった(できなかった?)話が収録されるとのこと。そりゃそうと、特別版としてフィギュアとかいろんなものがつくことが多いのですが…この作品もその事例。
○実際にDVD(通常版)を購入して、内容を確認しましたが…封入されている陣高通信に、2話である「妥協無用のホステージ」が某社会問題となった事件により、放送が出来ず、「お蔵」に入ってしまい、さらにあおりを受けて3話の「すれ違いのホスティリティ」の放送できず、1話の「南から来た男」もアバン部分が編集で切り落とされいたとのこと。
…確かに、問題になりそうなネタだねぇ。小さい子供をつるしてしまったら、やっぱり…つくづくニュースがらみでいろいろ放映に影響の出る作品といえそう。
そのおかげで、声だけとはいえテッサの出番があったのに、それもカットされてしまった、とのこと。
○京都アニメーション制作によるWOWOWノンスクランブル枠で1クールシリーズの放送あり。ただし、コミカルな部分はかなりおさえられた初期の作品の延長のようなものとなっており、映像としての水準は高いが、ストーリーがある種パターン化されていて、それほどヒットといえる状況でなかったような気がする。
○2003年1月から3月まで、CX深夜枠で放送されたアニメ。1クール13話で制作されたが、CXが放送機器の調整などで深夜枠の休止が続いたため、2話連続放映などしたが12話しか放送できなかった。 (それを製作開始後告げられて…というのは、セルDVDに説明有り。興味があれば、是非買ってください)
○パイオニアLDC・PIONEER ENTERTAINMENT(USA)とTNK制作となっており、アメリカでのセールスも念頭に置いていた作品ではあったらしい。しかし、そういったことを考慮した作品にありがちな、ストーリー構成が食い足りないという部分が感じられなかったのは、この作品の成果ではないか。確か、2003年夏か秋からアメリカでのセールスをしているとのこと。
○普通脇を固めそうなキャラクターを集めて、メインキャラにしているという作品でして、それだけにストーリー構成や台詞回しといった映像以外の部分がうまくいかないと、転けてしまう危惧もあったんですが…そんなことなくうまくいった気がする。
○パイオニアLDC制作のアニメですが、音楽はビクターエンタテインメントが制作。(キャラクターソングではない)劇判としてのボーカルアルバムとインストアルバムというのも、なかなか珍しい。
VOCAL SIDEではKONTA、柿島伸次、福寿、福山芳樹とまあ贅沢なラインナップって感じでしょうか。
西田マサラさんも、こういったボーカルとインストを組み合わせたものは得意なんだなぁ…とあらためて感じたのでした。
そうそう。サントラのインスト曲の中で岩崎琢さんのものもありますよ。(式典用の音楽…のはず)
○エンディングのテーマ曲を歌ったのは、ノエルの声を演じた高橋美佳子さん。たぶん、過去の彼女の作品などで聞き慣れていた人にとっても、意外なくらい大人びた凛とした心地いい歌声に驚いたのでは。(少なくとも、エクセル・サーガでエクセルガールズとしてでていたときとは全然違うはず)
○上田祐司、平田広明・大塚明夫・勝生真沙子・辻親八…渋い声の方々が登場していますねぇ。
豊口めぐみ・高橋美佳子も、その水準の高さに応えるような演技でしたし、ゲストキャラの声の出演もなかなか…そういった意味でも、注目されなかったのがもったいない。
○前半は、1話完結に近いストーリーを中心に構成され、中盤からノエルに絡むいろいろな謎のようなものを次第に解いていって、オチをむかえるという、かなり見応えのある構成になっています。最終話の最後の部分は、やはり表現をどうするかで悩んでしまったようで、そこにちょっと惜しいなぁ…と思ったりしましたが、それをさっ引いても、ある程度年齢の高い層にも薦められる話でありました。
○この作品のDVDのメニュー画面は、相当凝っている部類の方ではないでしょうか。チャプターメニューだけでなく、各話の音楽で探すメニューをつくったり、メニューにいくための画面も凝っていたり…それだけでも楽しめます。
○メニューといえば、設定説明のページには、さらに動画でクレア(豊口めぐみ)とノエル(高橋美佳子)による説明があるんですが…これにいくための説明が全然ないのが、L/Rらしいといえばらしい。
○ノエルについての情報
★クリスマス(Christmas)
キリストの誕生日とされる日で、降誕祭を祝う風習は4世紀ころから広まった。 だが、キリストがこの日に生まれた確証はなく、古くからの太陽の新生を祝う祭(冬至)と結合したとも言われる。
Xmasとも書き、フランス語ではノエル、イタリアではナターレ、ドイツではワイナハテンと言う。
→クリスマス(12月25日)に生まれたので「ノエル」ということのよう
生まれ育った島にいたとき、ノエルは「アンジェ」と呼ばれていたが、これはエンジェルのフランス語読みだったはず。
英語とフランス語が適度に使い分けられているのは、L/Rに登場する王室がイギリス・フランス王室それぞれと関係していることを示すように作られた設定のようである。
こんな手間の混んだ設定を読み解くという楽しみ方もあるんですが…視聴者にはあんまり気づかれていなかったんじゃないかと。
○そもそも、原作のコミックス自体が相当情報量の多い作品でありまして…映像・台詞・枠外のテキストなど、相当読み解くのが大変なものという印象がありました。
このため、この作品を語ること自体、ガンダム同様無理であると感じています。
○映像は、まず劇場用アニメーションとして作られる。国外での公開を前提としている作品ではあるが、もともと持つ原作の世界感をうまく取り入れつつ、監督のたぶん趣味と思われる映像的なクセのある見せ方がバランス良くできたものと思われる。
映像化する上で、適度に設定を変更してストーリー構成や映像表現に矛盾を感じさせない「納得感」をうまく演出しており、原作ファンにも不満を感じさせなかったのは良かったのですが…そもそも、こういった演出はコアなファンは評価するのですが、国内での映画興行としてはターゲットからずれていることもあり、それほど際立ったものにはならなかったようであります。
○劇伴音楽として、東〜東南アジア的なテイストの曲を適用しているが、これは舞台となった街の設定と監督の指示によるものであったらしい。自由度のない劇伴音楽となったときの川井憲次さんの音楽の質の高さが、この作品でも定評通り活かされた形となる。
この作品をパクったと豪語する映像作品は、そのセンスの良い音楽をも利用したということのようで…そんなにアジアンテイストの音楽がヒットに結びつくとは限らないと、私は思うのですが。
○攻殻機動隊は、海外での評価がすこぶる高かったのは、制作会社や監督も含めてもともと(国内に比べて海外で)定評があったということと、日本のアニメーションがようやくクールであるという認識をする層が育ってきたというタイミングによるんじゃないかなぁ…たぶん。
○この作品が、その後CSのPPV用テレビアニメーションとして制作され、2クール分の話数放映された。PPVとしての放映方法も若干変則であったし、一部の話はCSのPPVでない通常枠での放映も行っている。
この時、制作主体の会社に変更はないが、監督などは劇場版とは異なっている。
○2003年11月で、いったんテレビシリーズは終わったが、2004年1月から第2シリーズの放映ということになっているとのこと。
○2001年4月から9月までテレビ東京系 日17:20という、かなり中途半端な時間での放送である。
この枠は、その後に若干時間がずれたりするが、AVEXグループが制作に関与したキャプテン翼・009といったアニメ番組が編成された枠である。
○原作となるコミックスが、かなりラフな設定やストーリーを提示しなかったこともあり、アニメーションとしてのオリジナルストーリー・キャラクターなどの設定が多くなっている。これが結果として作品としてのオリジナリティーを強めているし、それゆえ、アニメとコミックスのオチが異なるという結果を導くということにも、つながったようである。
○この制作プロデュースは、ボンズが主体的に行っているようである。ボンズは、ラーゼフォンといったクールな作品での監督や脚本の作家性をうまくアニメ化するという認識が強いが、私の見立てではそれほど他の会社とのプロデュースとの差異は見いだせない。
むしろ、エンジェリックレイヤー(AL)のように、作品のもともと持つクセのようなものを活かしつつ、アニメとして取っつきやすいように制作側をし向けていく部分が評価されていいのでは。
あの主題としてはおも〜い鋼の錬金術師を、18時台に子供向けとして提供できるのも、その能力があればこそ。
○ALは、絵を描く側からいわせると「悪夢」のような作品の一つ。レイヤーという場の中で戦わせる人形であるエンジェルには、シッポやリボンなどのような(アンテナのような役目を果たすらしい)細長いものが必ずついています。かつ、エンジェルは声を出しませんがしっかり動き・表情がつきますからねぇ…たぶん、同じようなことは2度とするところはないだろう。
○もう一つALのオリジナリティーのある映像演出として、競技大会の時に競技用レイヤーの上部にエンジェルの状態などを表示させるディスプレイがあります。
かなり凝ったものでして、これだけでも一見の価値ありなんですが…CGを使っても相当大変だったようです。これも、同じく追従するアニメ作品はその後現れず。(使えるアニメはたくさんあるのに…興味がある方、12月からCS
アニマックスで放送されるらしいのでご覧ください)
○AVEXは、この作品で主役のみさきの声を演じている榎本温子さんをシングルCDデビューさせています。(主題歌で)彼女のその後も含めた売り方は、そんなに悪くはないと思いますが、同時期に放映したチャンス トライアングルセッション の方は、うまくいかなかったような…
○コミカルな部分とシリアスっぽい部分のバランスは、ストーリー構成の方の成果と言っていいんでしょう。主軸となるストーリーを、母娘の関係・主人公の成長とうまくダブらせているし、複数の三角関係っぽい恋愛構造を(学園ものでは、パターンが確立されいますからね)うまく視聴者の興味をじらすようにできていましたから。
○主人公と対戦する相手方について、丁寧で簡潔な説明話をバトルの前後などに挿入している。とかくバトルだけだと見せ場がパターン化してしまうところに、必要なテキスト(情報)を提供し、バトル自体にその操作者(ゼウス)の思いのようなものを投影するように構成されています。
その後もレギュラーで登場する楓・最(さい)といったキャラクターへの思い入れも、ここでうまく確立していったようです。
○【エンジェル】ファイバー製の外殻内部にマイクロ・アクチュエーターを詰め込んだ人型稼働人形である。
【レイヤー】エンジェルを駆動すると同時に、制御するレイヤーに一種のエネルギー場「力場」をによって構成されている。
なんていう設定があるんですが、途中から見てもそれなりに「納得できる」ようにストーリー中で説明っぽいことをしています。また、映像でのレイヤー内のエンジェルの動き及びゼウスのしぐさなども、よく考えられているんじゃないでしょうか。
○主人公みさきの母 萩子(しゅうこ)が、7年にもわたって娘には仕事と偽って長期入院をしているという、いわく話が、作品の中頃の14話で登場させてしまっています。普通なら最後の方に持ってくる例が多いと思いますが…
この話では、このエンジェリックレイヤーという「玩具」というのが、脳からの信号を直接伝えて動く義足の開発をからできた出てきた技術で…といった開発に関する話も登場してきます。
この義足開発に関する話は、なかなか見応えのある話だったようで、AL公式サイトの電子掲示板でも熱き発言が相次ぎましたし、つい最近もこの作品の内容を引用して、ある脳からの信号を使った技術の話で語った人がいたとか。(プロジェクトXのよう…といってもいいくらいの話の構成でしたからね)
○CS アニマックスで2003年12月から6ヶ月にわたって放送されたが、これは表記上はALとして放送していたが実際は複数の番組をあわせたAVEX提供枠という形態で放送。提供クレ提供クレジット・CMのあと一気に中CM無しでALをオープニングから予告まで流し、そのあとAVEX
modeのプロモートのためのミニ番組を編成するという形。
オープニング・CM・Aパート・CM・Bパート・エンディング・CM・予告(または予告・CM)といった、通常の民放・CS放送のパターンから外れている。
○エンジェルという「人形」のバトルで、かつ少年誌(少年エース)掲載でしたが、どちらかというと少女向けのアニメの文法で作られた感じの作品でしょう。(エンジェルのバトルは、お人形を踊らせるといった表現が近いですし)
また、田中公平さんの音楽は、NHKで放送されたアニメ・ひみつの花園 でつくられた音楽に近いクラシックを基調としたもので、作品の演出としてうまく活用されていたとのこと。(ご本人が、かつて少女もののアニメの音楽をやったことがあるとのコメントの中で、ひみつの花園が登場していましたし)
○これにかかわった企業についての、個人的なコメント
テレビ東京:営業的メリットより、アニメなどの番組編成をどのようにするかというのを試している感じ。この時間枠は18時枠と違って、顧客が納得できれば視聴率はそこそこでもかまわないという前提があり、数作品継続してこの枠を確保してきたということのよう。電通も、そういった枠を求めている顧客に提供しつつ、アニメ作品のマネジメントの経験値アップとして参画した感じか。
角川書店:どうも少年エースで連載開始させた時点で、アニメ化を考慮していた節があるよう。そのために、井上伸一郎氏がいろいろと画策した結果、ある程度出版としてうまくメディアミックスをはかれたんでしょう。
ボンズ:低めの年齢に対しての作品製作がこのころはほとんどなかっただけに、設定やストーリー構成では苦労したような感じでしょうか。映像の凝った感じとストーリーとがバランスよくつくることができ、その後活かされたこともありヨシということなんでしょう。
AVEX mode:そもそも、アニメ関連パッケージのディストリビュートも(作品として比較的評価がいい犬夜叉でさえ)いまいち絞り切れていない感じでして、ALの販促もあんまりうまくいったという風には感じられない。同業他社のようなCD企画やビデオ・DVD全巻特典も出したが、売り損ねた雰囲気を感じさせる。
平均視聴率が2%程度ということのようで、収益・営業的なものは、トピックスとしてあげられるほどのものはないということになりそう。
○BSジャパンで放送時間を数日ずらして放送されていたので、TX放送後数日はネタばれしないように配慮している公式サイトの電子掲示板での書き込みが多かった。地上波を見ている人とBSデジタルを見ている人の書き込みが半々のような感じで、地上波の放送枠が適切かどうか、狙った視聴層も含めてズレがあったのかもしれないと思ったのである。
○DVD-BOXを発売する予定があるようで…でも、やっぱりAVEXは売り方がファンが話からずいぶん遠いところにポジションをおいている気がする。
○Blu-ray BOXを発売するようだが、若干放送話数の割に値段が高めな気がする。