2002年TV番組BGM高使用頻度
TV番組・アニメ サウンドトラック選

 今年も、気づく範囲内でサントラのTV番組BGM利用
「ヘビーローテーション」を自分なりにまとめてみようと思います。
 サントラ発売時期が、2001年11月から2002年10月まで
いう限定をしておきます。

<TVドラマ・TV番組>
TVドラマ・TV番組については、今期は該当なしです。

23時の音楽(菅野よう子)など、作品としては良質なものがないわけではないのですが、
作品が持つクセがどうも強くて汎用性という部分で取り上げられにくい点が難点となったようです。
また、作品自体の音楽利用でも際だったものを残したものもなく、オーソドックスに(作品そのものも含めて)
収まっちゃったというのも、もう一つの理由になるようです。
 

<アニメサントラ>
アニメサントラに関しては、7つ(13タイトル)取り上げさせていただきます。
今年度は本当に豊作といっていい状況だったんです。

○まほろまてぃっく 音楽編1
   パイオニアLDC PICA-1246 2001.11.22発売
 まほろまてぃっく 音楽編2
   パイオニアLDC PICA-1237 2002.2.22発売
 増田俊郎

 なんでこんなに使われちゃうの?と言いたくて仕方がないのが、最近の増田俊郎さんの
作品と言っていいかと思います。サントラ全体としての曲のまとまりの良さは、
個別の曲自体も立っているはずなんですが、しっかりと日常のある世界を音楽として
表現されています。品の良いキャラクターの視点で作品世界の音楽を
表現したことが、結果として質の良い汎用性の高い日常を表現する曲たちを
作っちゃったことになるんでしょう。
 

○藍より青し 藍青音盤一 桜
   パイオニアLDC PICA-1249 2002.5.24発売
 藍より青し 藍青音盤二 寒椿
   パイオニアLDC PICA-1251 2002.9.26発売
 増田俊郎

 まほろまてぃっくは、作曲家がある程度思い通りに作った作品世界であるとすると、
藍より青しは、むしろ作品世界を忠実に音楽として再現したと言うことになるんでしょう。
こういった縛りがきつくても、場面を見せるという役割をしっかりと果たした音楽が
作られていましたし、現在のでも新しい部分もある日本の風景に併せやすい
音楽として、利用度が高かったようです。

○ギャラクシーエンジェル オリジナルサウンドトラック
   Lantis LACA-5067 2001.9.29
 ギャラクシーエンジェル オリジナルサウンドトラック
   Lantis LACA-5095 2002.3.27
 七瀬光

 1枚は対象期間外なのですが…使われはじめた時期などから強引に加えさせてください。
 地上波でのシリーズ放映後からめちゃくちゃ使われたもんですが、やっぱり
ギャグ中心の作品のサントラは使われやすいなぁ。ギャグものが描くバリエーションの多い
場面音楽が、そのまま活用しやすいサントラとして認知されちゃったと言うところでしょうか。
 

○ぴたテン サウンドトラック「幸せ音楽会」Vol.1
   Lantis LACA-5114 2002.7.24発売
 ぴたテン サウンドトラック「幸せ音楽会」Vol.2
   Lantis LACA-5129 2002.10.23発売
 七瀬光

 曲の品の良さ、作品が持つ淡くやさしい世界観をアコースティックな楽器により
温かい感じの音楽として表現しています。これによって、場面をなごませるという
副次的な効果もあり、日常表現での利用度がピカイチという曲になりました。
 

○あずまんが大王 オリジナルサウンドトラックVol.1
   Lantis LACA-5111 2002.6.26発売
 あずまんが大王 オリジナルサウンドトラックVol.2
   Lantis LACA-5128 2002.10.23発売
 栗原正己

 作品自体が「間」をどう表現するかで苦労していただけあって、その間を
形成する重要な位置づけとなった音楽は、それはもう特筆すべき作品となりました。
 そもそも、リコーダーを中心とした音楽自体、汎用性があるため需要が高く、
それをサントラとして発表されたんですから、使いたくて仕方ない人が多かったのでは?
 

○ちっちゃな雪使いシュガー music note.1
  パイオニアLDC PICA-1247 2001.11.22発売
 ちっちゃな雪使いシュガー music note.2
  パイオニアLDC PICA-1235 2002.3.22発売
 光宗信吉

 ピアノとストリングスを使ったバリエーションのある音楽は、作品が持つ
丁寧でかつしっかりしたベースにマッチしているんです。
比較的控えめに場面を表現する音楽が、その位置づけで作られたがゆえに、
むしろ汎用性を持って使われることにつながったようです。

○円盤皇女ワるきゅーレ オリジナル・サウンドトラック
  日本コロンビア COCX-31912  2002.9.21発売
 川井憲次

 川井さんの曲は、最近そつなくこなしていて引っかかる部分が少なかったのですが、
このワるきゅーレでは、新たなお遊びのような作り方の曲が多かったような気がします。
そうなると、もともと使いたいと思っている人にとって「待ってました」というツボにはまる
曲がたくさんあったということなんでしょう。
 

 これだけ多いと次点も多くなっちゃいます。
 次点として、 フルーツバスケット(安部純,武藤星児)
         ココロ図書館(保刈久明)
         .hack//SIGN(梶浦由記)
 使われているんだけど、今回取り上げた方が数倍利用数が多いからね。
 例年なら、確実に載っけますけど。
 

<アニメサントラ 2002年の印象>
 アニメーション自体かなり多数の作品が作られている状況なだけに、
音楽としての質が落ちるんじゃないかと思ったら、逆に特筆すべき作品が
多くなっちゃって困るという状況になりました。
 しかし、音楽も含めてヒットしたといえるような作品の割合は、
逆に少なくなった感じがしますし、ターゲットとされる視聴層に最適化させる
ために、ますますバリエーションが少なくなっている感じになっています。

 新しい作曲家の方の参加は昨年同様多いようですが、やはりもともと
持っている音楽の枠の範囲に収まっていて、トピックスとすべきものが
出てこなかった感じです。

 気になるのは、この状況の反動が来年来るのでは…というところでしょうか。
 

               sh-kato
 

通常版は、今のところ17シリーズまで

作曲家別アニメサントラ紹介
 
 
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サントラのおまけ-01
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